今日は2月3日節分。
昨日今日とTwitterを見ていて気になることがありましたので、久々にコラムを。
(毎日気になることばかりですが。。笑)
「パック寿司の蓋を醤油皿に」というものがトレンドに上がっていて、それが当たり前だ的なコメントが多数ありました。洗う無駄を省く!省エネ!?的な意見でした。
日本は比較的、昔から器文化が熟していて、陶器なり磁器なり、またはガラス、漆器なりの器に盛って食べる、用途によって食器を使い分けるということが団塊世代ジュニアの幼少期ぐらいまではギリギリ保たれていたかもしれません。しかし徐々にプラスチックや紙皿等があちこちで使われるようになり、外出先と自宅にあった差のようなものが無くなりだし、やがてそれが当たり前になったのかもしれません。お茶もそうです。ペットボトルで飲むものと思ってる人が多いようです。急須等、使うのは面倒だ!と重なり、それで良しとなってしまいつつあるのかもしれません。
価値観のちがいという言葉もよく目にします。
「あれこれ省いた生活スタイルのどこに価値があるのか?」と問いたくもなります。笑
ある程度歳をとってからわかることなのかもしれませんが、手間をかけてあれこれすることが実は楽しい時間なのかもしれません。現代人は忙しい忙しいと言いますが、本当にそんなに急いでどこさ行くの?と感じます。
物作りにも同じようなことが言えることと存じます。あれこれ手間をかけて作られたものこそ、味わいに満ちており、薄っぺらなペカペカなものと異なり、「長く大切に使いたい!」と思うようになるものです。以前のコラムでも申し上げましたが、幼い頃から目にしているものは大切で、成長過程で大きな影響を与えます。日本全体がペカペカになりつつある今日におきまして、熟した良い世の中にするためには(かなり難しいですが)、”心豊かに暮らしを楽しむ”という事に、一人一人が重きを置くようにならなければなりません。どんなに経済的に恵まれていても、心豊かに暮らしていない人も多く存在するでしょうし、その逆で貧しくても工夫し、心豊かに暮らしている人も多くいらっしゃいます。
お金の話ではなく、心の話、気持ちの話なのかなと存じます。備前なり信楽、唐津の器にお寿司を盛って、美味しそう〜!という内容のツイートがトレンドになる日を夢見て今夜は眠りたいと存じます。笑
あ、節分、小声で豆まきしました。笑 豆掃除がとか言いだしたら、文化や慣習までも無くなってしまいますからね。。